苦情管理をシステムでデジタル化すべき4つの背景

保険代理店の良くある課題

こんにちは、保険代理店向けに顧客管理システムを開発している株式会社hokanのメディア運営チームです。

すでに保険代理店を経営されている方々はもちろんのこと、これから独立して保険代理店を開業したいという方々からもよくご相談をいただきます。

今回は、態勢整備の徹底において重要な「苦情管理」のデジタル化をテーマにお話いたします。

態勢整備における「苦情管理」の重要性

態勢整備にあたっては,PDCA サイクルを動的に回し続けることが必要とされます。

Plan(P)・・・規定やマニュアルの策定
Do(D)・・・それを全役社員が実行する
Check(C)・・・問題がないかどうかを検証する
Action(A)・・・検証結果を改善につなげる

これらを常に動的に維持されなければなりません。このPDCA サイクルのために求められるのが、顧客サポート等管理態勢と内部監査態勢の構築です。

顧客サポート等、管理態勢は顧客からの「お褒めの言葉」等を含む幅広い顧客の声を適切に収集・分析することを意味しますが、最も重要な顧客の声は「苦情」です。

顧客からの苦情こそが PDCA サイクルを回していく上で非常に重要な要素になります。

態勢整備に関してはこちらをご覧ください。

【事例を含めて紹介】保険代理店に求められている態勢整備における課題と対応方法について

保険代理店から伺っている課題

株式会社hokanでは、多くの保険代理店様にお話を伺い、業務において何に困っているのかを課題データとして集約しています。

その中で、コンプライアンス面に課題があることが明らかになりました。こちらはとある1ヶ月の課題データの集計結果です。 

1位 : 対応履歴管理(アンケート結果数:42)

2位 : 意向把握のチェック工数(アンケート結果数:34)

3位 : 体制整備 / 監査対応(アンケート結果数:31)

実際にお話を伺うと「態勢整備の徹底をする上で負荷が増えている」というお声はやはり多く、その中でもあらゆる対応履歴の記録に課題を感じられているとのことでした。

体制整備や保険の早期解約防止の観点からも、苦情の管理や対応は力を入れたいところです。保険代理店の業務において、保険会社から苦情の管理と集計を促されることもあります。

苦情に対応しサポート体制を強化することは、他の顧客との間に起こる同様の問題を未然に防ぐことにもつながります。 

苦情管理における保険代理店の課題

保険代理店が苦情管理するにあたり、いくつか課題があります。

  • 紙の帳票やExcelでの管理のため、記録や集計に時間がかかる
  • 苦情への対策を募集人がそれぞれにおこない共有されない
  • 別の顧客で同じ内容の苦情が発生する
  • 保険代理店全体で苦情の防止策を実施することができない
  • 情報が個人に依存しており苦情の全体共有が遅くなるため、対応が不十分になる。

顧客本意の業務運営を念頭においた時、苦情をはじめとした「お客様の声」の数や内容をいつでも瞬時に把握できるか否かは重要です。

これらの課題を解決するには、顧客管理システムでの苦情管理が効果的です。システムで苦情を管理すれば、苦情の情報を瞬時に全体に共有することができます。

対応履歴とあわせて苦情をシステム上で管理することは、保険代理店の業務を大幅に効率化することにつながるのです。 

顧客管理システムで対応履歴を管理をするとどのような効用があるか、紹介します。

顧客管理システムで対応履歴を管理するメリット

情報のオープン化

まず、情報がオープン化されることがメリットの一つです。

顧客に対応した募集人だけでなく、保険代理店全体で対応履歴を把握することができます。

顧客からの連絡をどの従業員が受けたとしても、対応履歴から前回までのやりとりを把握することができ、適切な対応が可能になります。

顧客の苦情に適切な対応をするためには、対応履歴は欠かせない情報です。

対応履歴が顧客に紐付き、進捗状況が明確に

対応履歴が顧客情報に紐付くことで、苦情対応の進捗状況が明確になります。

顧客に対し、誰が何月何日にどのような対応をしたのかを保険代理店全体で把握することができます。苦情の内容を正確に記録しておけば、顧客の不満を解消するための適切な対応をすることができます。

連絡や確認が重複するよりも、一度の連絡で済む方が時間のロスも少なく顧客にとってもメリットです。

対応履歴の集計や振り返りが容易に

対応履歴が管理されていれば、集計や振り返りの手間も少なくなります。

きちんと記録しておくことで、保存された対応履歴のデータを検索し正確に把握することができるようになります。次回の顧客対応の前に、前回までの対応履歴を一覧で確認することも可能です。

電話対応をする際にも、電話を受けた従業員が対応できる内容か、募集人に確認が必要かを判断することができます。

内容によっては、担当の募集人に確認して折り返し連絡をすることなく即座に対応することが可能です。

簡易的に記録できる仕組み

対応履歴を正確に記録するためには、募集人や保険代理店全体が簡易的に記録できる仕組みができていることが重要です。

苦情に対応した募集人だけでなく、電話を受けた従業員、来店時に対応した従業員、すべての従業員が記録でき参照できるようになっている必要があります。

ここで手間がかかってしまうと、後回しになり記録に抜け漏れが発生してしまうことに繋がります。

顧客管理システムを活用した苦情管理デジタル化の例

保険代理店に特化した顧客管理システム「hokan」を導入いただいている保険代理店の活用事例を紹介いたします。(※データは架空のものになります。

①代理店全体で対応履歴を一覧確認(アクティビティ機能)

サイドバーの対応履歴一覧から任意の項目を選択。

②顧客、募集人に紐づいた形で対応履歴を時系列に表示

例えば「苦情・クレーム」の対応履歴を選択すると、以下のように履歴を残した担当とその内容を一覧で表示することが可能です。

また、対応履歴ごとに記入項目と記入方法をあらかじめ設定し、対応履歴の内容を統一することができます。

定量、定性の両面で苦情管理をすることができるため、集計や抽出は顧客管理システムで行い、その数字や内容から示唆を得て早期解約防止策や、顧客満足度向上施策などを実行することができます。