こんにちは、保険代理店向けに顧客管理システムを開発している株式会社hokanのメディア運営チームです。
今回、株式会社hokanの代表取締役である尾花のコラムをお届けします。(2020年6月の記事になります。)
コロナ禍における保険ニーズって? 支出全体が減少して、投資/保険ニーズが強まっている
株式会社hokanで代表取締役を務めています尾花です。
毎日3桁を超える感染者が観測されている現状を目の当たりにするとコロナの脅威を思い知らされます。
「コロナの収束はいつか?」という議題がよく挙がります。
私の見解としてはコロナの収束はまだまだ難しく、コロナ後に確立された今の生活様式はまだしばらく続くと考えています。
コロナ禍において、保険のニーズに変化はあったのでしょうか。
2020年の総務省家計調査では、支出全体は3月6%、4月11.1%、5月は16.2%減少しているデータが算出されており、引き続き支出の減少傾向は維持されていることがわかります。
このデータを参照すると、今の家計的に保険にお金を回す余裕はないのではないかと考えられるかもしれません。
実は逆で、コロナに伴い投資や保険のニーズは高まっていると考えています。
2020/3までの数字になりますが、例えばSBI証券とSBIネオモバイル証券の口座数は3月末時点で540万口座に増え、業界最大手の野村証券の口座数(約530万口座)を超えました。
保険の面では、ライフネット生命の2020/3の新規契約件数が前月同月比198%増を記録しています。
これらの数字から、ワクチンが完成するまで今の生活様式が続いて支出が減少した結果、余剰資金を投資や保険へ費やしていることがわかります。
この流れは、保険代理店にとって売上アップのチャンスであり、新規の商談機会を創出することが重要な指標となるでしょう。
どの代理店経営者様も、新規の商談機会を創出するために、Web集客を考えられたこと、実行されたことが一度はあるのではないでしょうか。
私は、コロナ禍の中で新規の商談機会を創出するためにはweb集客を強化することが重要だと考えています。
なぜweb集客を強化した方が良いのか? – 自社の認知をアップさせ、顧客からの「信用」をリアルだけではなくインターネット上で勝ち取ることが鍵になる。

お客様からお客様のご紹介をいただく動きや工夫は、多くの保険代理店が実施されているかと思いますが、web集客に時間を割けていない保険代理店は多いとお見受けしています。
そもそも、web集客をする必要はあるのでしょうか?
コロナ禍におけるインターネット利用に関するNRIのデータを参照すると、以下のことが明確になっています。
- 自粛生活の中で8割以上の人が毎日インターネットを利用していて、全ての年齢層で1時間以上インターネットの利用時間が増加している。
- ネットバンキングやネットショッピング、動画視聴などが3月から5月にかけて大きく拡大
- 動画21%、インターネットショッピング20%、インターネットバンキング26%の増加。
これらデータから、インターネット経由で何かを購入する人が増加したことがわかりますが、
ここで着目したいのは「インターネットで情報収集をしてから商品購入する人」も同時に増加していることです。
実は、インターネットで購入をする前にSNSや検索エンジンで購入を考えているものに関して検索し、行動を起こす人は87.5%と数字が出ており、そのうち、ネガティブな評判を調べる人が75%と言われています。(参照:https://ascii.jp/elem/000/001/002/1002406/))
以上のことから、コロナ禍において、対人でのコミュニケーションが減り、インターネット利用の時間とインターネットを経由して何かを購入する動きが活発になっていることは明確。
その背景より、web集客の強化は必要だと考えています。「保険の契約」の場合はどのように考えられるでしょうか。
例に違わず、保険代理店もweb集客を強化すべきです。
保険代理店がweb集客を強化すべき背景
日本ではインターネットで保険契約を完了させる人はまだまだ少なく、募集人を経由して保険を契約する人が多数であることを考慮すると、相談できる保険代理店を知りたいというニーズが考えられます。
一般の人からすると、「保険」という商品の理解が難しいことに加え、かんぽ生命不適切販売問題から保険営業に対する不信感を少なからず持っています。情報収集の動きは慎重かつ活発に行われていることが予測できます。
情報収集の際は、相談できる保険代理店を探すために友人に紹介をお願いしたり、検索エンジンやSNSで、口コミやコンテンツを参考にするでしょう。
つまり、インターネット上に自社の情報や自社を知ってもらうきっかけを作り、自社の認知を獲得すれば、新規商談を創出できる可能性があります。
認知を獲得した後、商談につなげるための設計が重要になってきますが、インターネット上で人に行動をしてもらうためには、コンテンツを通して自社を「信用」してもらうことがまず必要です。
例えばhokanを利用しているとある保険代理店は、保険の契約に至った方に手書きで口コミを書いてもらい、そちらをHPで公開するという取り組みをされています。
その口コミも2000件以上におよび、口コミを見た方が実際に保険相談にいらっしゃっているとのことです。
その保険代理店は、hokan で見込み情報として「オリジナルの項目」を設定し、流入経路を登録していくことで「本当に効果のある(商談や契約につながる)集客施策」を明確にしています。
結果、有事の中でも効果的な施策を実行しているのですが、コロナ禍におけるweb集客は効果的であることを証明している良い事例ではないでしょうか。
最後に、YoutubeとInstagramを活用して集客をしている事例を紹介できればと思います。
事例から学ぶYoutubeとInstagramの活用事例

最初に一つだけ注意ですが、web集客の際は各保険会社の募集文書には要注意するようにしましょう。
Youtubeでチャンネル登録数が5万〜40万のFP、証券営業マン、募集人のyoutubeチャンネルを参考にしてみると、「視聴者が求めているコンテンツにたどり着きやすい設計」をしていることが共通点として見受けられます。
「視聴者が求めているコンテンツにたどり着きやすい設計」にすると、視聴している途中でページや動画から離脱する可能性が低くなり、コンテンツを最後まで見てもらいやすくなるため、コンテンツの内容次第で商談につながりやすくなります。
アップロードされている動画を見てみると、取り上げられているテーマはターゲット別に整理されており、サムネイルやタイトルを見れば、自分に役立つ情報がどこにあるのかが一目瞭然です。
動画内でも「保険初心者向け」、「保険加入者向け」と明確にされており、内容別にいくつかの動画に小分けした形でシリーズ化されており、無理なく視聴することができるようになっています。
また、事前に動画を通して自分を知ってもらうことで心理的ハードルが下がるので、商談につながりやすいのもメリットではないでしょうか。
Instagramは、「ほけんroom」というアカウントが参考になります。
ほけんroomでは、保険のことをInstagramで紹介しているのかと思いきや、「料理のレシピ」、「子育て」、「家電の手入れ」などのコンテンツを投稿しています。
一見保険とは関係のないコンテンツを投稿しているのですが、「家庭を持つ母親」をターゲットにしていることがアカウントを見るとわかります。
保険とは関連のないコンテンツだとしても、狙っているターゲット層が興味を持っている内容を発信することで「ほけんroom」の認知を獲得し、別コンテンツで保険への興味を喚起させ、オンラインでの家計相談につなげています。
具体的な数字は不明ですが、12万ものフォロワーを獲得していることから、Instagramを経由してかなりの数を新規家計相談につなげていると推測できます。
どのようにInstagramを運用していて、どのような狙いでコンテンツを投稿しているのかを学びとることができるので、ぜひ実際にアカウントを閲覧してみてください。
ご紹介したのはweb集客のごく一部で他にも様々な手法が存在しており、どの施策が功を奏すかは実行しない限りわかりません。
Web集客の運用だけでも大変ですが、軌道に乗れば恒常的な効果を生み出せるので、ご興味をお持ちいただけたら継続的に実践をしてみてはいかがでしょうか。